〔作詞家〕
川内康範

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● 川内康範 ●

　川内康範は、北海道函館市出身の日本の作詞家・脚本家・政治評論家・作家であり、非常に広範囲な分野で活躍した人物である。本名は川内潔という。

　彼は、小学校を卒業すると様々な職業を転々とし、大都映画で大道具だった兄を頼って上京する。独学で文学修業を重ね日活のビリヤード場に就職し、活発に人脈を広げ、日活の撮影所への入社を果たす。特撮や人形劇映画を担当し、ここで舞台の脚本などを執筆する術を学ぶ。

　新東宝などで脚本家、浅草の軽演劇の劇作家として本格的な活動を開始した。偶然の切欠で円谷英二の指揮下での製作作業に携わるが、そこで召集令状を受け横須賀海兵団に入団する。終戦後には戦没者の遺骨引揚運動や海外の日本人抑留者の帰国運動などに携わる。

　彼は、1950～1960年代に多くの映画の原作脚本を手がけたが、特に1958年に原作・脚本を手がけた『月光仮面』で一躍有名人となる。1975年から監修として携わったテレビアニメ『まんが日本昔ばなし』は20年弱続く長寿番組となった。

　彼は、歌謡曲の作詞活動でも知られ、多くの歌手に提供し、ヒットさせている。次のような曲目がある。

　『誰よりも君を愛す』
　『君こそわが命』
　『骨まで愛して』
　『月光仮面は誰でしょう』
　『恍惚のブルース』
　『花と蝶』
　『伊勢佐木町ブルース』
　『おふくろさん』
　『逢わずに愛して』