〔作詞作曲家〕
浜口庫之助

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● 浜口庫之助 ●

　浜口庫之助は、兵庫県神戸市出身のとても裕福な家庭に生まれたシンガーソングライターで、愛称の「ハマクラ」で呼ばれることも多い。音楽好きの家族の中にあって、兄弟は、そろってチェロやギター、ウクレレなどを得意としていた。彼自身も音楽に馴染み、5歳にして楽譜を読めるほどだったという。

　彼は、学問はそれほど得意ではなかったが、東京府立第四中学校、青山学院大学商学部を卒業している。20才のころには、新宿にあった帝都ダンスホールのバンドボーイとなり、ギタリストとして活動した。社会人として幾多の経験を経て、終戦時にはジャワ島で捕虜となり、1946年5月に帰国し、東京でバンドを組み、進駐軍を相手に演奏を行った。

　その後、灰田勝彦の誘いでハワイアンバンドのメンバーとなったり、自らも「アフロクバーノ」を結成して音楽活動を続ける。そして、1953年からの連続3年間、「浜口庫之助とアフロ・クバーノ」としてNHK紅白歌合戦に出場を果たした。

　1957年のこと、新宿コマ劇場での海外の舞踊団の演奏に刺激されて、外国の音楽演奏などするよりも、自ら曲を創作することが重要と認識するようになる。バンドを解散、歌手活動も停止して、作詞家・作曲家へ転向した。

　1959年には『黄色いサクランボ』（作曲）や『僕は泣いちっち』（作詞作曲）、翌年には『有難や節』（作詞）を初め多くのヒット曲を制作して、一躍偉大な存在となる。その後も多くの歌手たちに歌曲を提供して活躍した。

　浜口 庫之助の主なヒット曲には次のような曲目がある。

『星娘』　　　『サマータイム』　『星のフラメンコ』
『愛の渚』　　『愛のさざなみ』　『僕は泣いちっち』
『男と女』　　『銀座の子守唄』　『涙くんさよなら』
『夜の虫』　　『イエスタデイ』　『酒とバラの日々』
『甘い夢』　　『人生いろいろ』　『ここがいいのよ』
『粋な別れ』　『バラが咲いた』　『港町･涙町･別れ町』
『有難や節』　『もう恋なのか』　『夕陽が泣いている』
『国境の南』　『風が泣いている』『黄色いさくらんぼ』
『白馬童子』　『えんぴつが一本』『空に太陽がある限り』
『雨のピエロ』『恍惚のブルース』『ドライビング・ラブ』
『恋の町札幌』『夜霧よ今夜も有難う』
『サティスファクション』
『愛して愛して愛しちゃったのよ』

　浜口庫之助は、非常に多くの歌手たちに楽曲を提供していますが、ここでは彼の作詞・作曲した特に人気のある曲目を紹介しています。

　浜口庫之助は非常に多くの歌曲を作詞・作曲しているが、その数が膨大なため、ここではその全貌を記述することはできません。ここでは、それら歌曲の主な楽曲のいくつかを紹介しています。