三橋美智也は、北海道函館市近郊の上磯町(現・北斗市)出身の民謡歌手・演歌歌手です。民謡で鍛え上げられた艶やかで伸びのある美声で戦後日本の歌謡史に燦然と輝きました。三橋美智也の伸びやかな高音の魅力は今なお絶大な人気を誇っています。
11歳の時には、全北海道の民謡大会で優勝したほどの実力を発揮し、本格的な民謡歌手になることを目指していました。上京して就職し、一時は横浜市の綱島温泉でボイラーマンなどの仕事もしていました。
昭和30年(1955年)に「おんな船頭唄」で歌謡曲歌手としてデビューし、その艶やかな美声が全国に知れ渡り、見る間に人気歌手の仲間入りを果たしました。昭和30年代に発表した「リンゴ村から」「哀愁列車」「母恋吹雪」「おさらば東京」「夕焼けとんび」「古城」「達者でナ」「星屑の町」などをはじめとするほとんど全ての曲が大ヒットを飛ばし、歌謡曲時代を代表する男性歌手となりました。
当時、三橋美智也の属したキングレコードでは、春日八郎や若原一郎も大活躍しており、「キング三羽カラス」「三人男」などと呼ばれました。1983年には、日本の歌手として史上初めてレコードプレス枚数が1億枚を超える記録を残しました。レコードの生涯売上枚数は1億600万枚となっています。
晩年には私生活での心労や糖尿病が悪化するなどで声の衰えも目立ち、終に1996年1月8日多臓器不全により享年65歳の若さで死去しました。
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