〔作詞作曲家〕
遠藤実

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● 遠藤実 ●

　遠藤実は、東京府南葛飾郡吾嬬町生まれの演歌歌手で、戦後歌謡界を代表する作曲家の一人である。作曲家として世に送り出した楽曲数は、実に5000曲以上もあるとされ、舟木一夫や千昌夫、森昌子など多くの歌手を育てたことで知られる。

　遠藤実には曲数は少ないが、彼自身が作詞して作曲した作品もあり、橋幸夫や千昌夫、山本リンダ、こまどり姉妹、渥美二郎などの歌手が歌っている。

　彼は1948年に、越後獅子等の芸を民家の軒先で披露して金品を貰う新潟特有の芸人になり、この経験が後の作曲家人生に大きな影響を与えたという。1949年、17歳の時には上京し、様々な職業を経験しながらギターを携えて流しの演歌師となる。

　彼は当初はペンネームを星幸男として『酒場の女』という曲を作曲し、後に日本マーキュリーより『破れソフトのギター流し』のタイトルで作曲家のデビューを果たす。日本マーキュリーの専属作曲家となった1957年、『お月さん今晩わ』を藤島桓夫が歌って大ヒットする。翌年には『からたち日記』を島倉千代子が歌ってヒットする。

　彼は非常に多くの楽曲を多くの歌手に提供したが、彼が作詞した曲数は6000曲以上もあるという。彼の特別な人気曲には次のような曲がある。

　『雪椿』　　　　『九段の母』
　『他人船』　　　『太陽の旗』
　『みちづれ』　　『ギター仁義』
　『夢追い酒』　　『若いふたり』
　『哀愁海峡』　　『影を慕いて』
　『哀愁出船』　　『高校三年生』
　『浅草姉妹』　　『くちなしの花』
　『男の純情』　　『からたち日記』
　『学園広場』　　『青春の城下町』
　『北国の春』　　『お月さん今晩わ』
　『おひまなら来てね』