松島トモ子は、中国の満州奉天生まれ、東京都目黒区育ちの女性歌手・女優です。彼女は戦後まもなく満州からの引き揚げを体験しました。3歳のころから石井漠舞踊研究所に入門しバレエを習うという英才教育を受けて育ちました。
映画館の劇場ニュースで子供達が「小さな豆バレリーナ」として映された松島トモ子を当時の大御所俳優の坂東妻三郎が見初めスカウトし、1949年に東横映画「獅子の罠」に出演して芸能界にデビューします。
それ以降も、嵐寛寿郎主演時代劇「鞍馬天狗」で杉作を演じ、三益愛子との「丹下左膳」ではちょび安、江利チエミとの「サザエさん」ではワカメを演じるなど多くの映画にも出演しました。
1953年には米山正夫門下となり、コロムビアより「村の駅長さん」を歌って童謡歌手としてもデビューします。「風にゆれるレイの花」「三匹の子豚」「雨に唄えば」などが好評で、「杉作太鼓」「悦ちゃん」「ワカメちゃん」「怪傑黒頭巾」「赤いカンナの花咲けば」など多くの映画主題歌や挿入歌を吹き込んでいます。
高校卒業後は、ミュージカルを勉強するために渡米留学し、帰国後はミュージカルを中心にしてラジオ、テレビのパーソナリティを務めました。また「ひょっこりひょうたん島」の声優でも活躍しました。
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