雪村いづみは、東京都目黒区大岡山出身の歌手・女優・画家です。実妹に元・歌手で作家の朝比奈愛子、実娘にタレントの朝比奈マリアがいます。
幼児期は裕福な家庭で育つも、9歳の時、父親が自殺し、数年後には母親も事業に失敗して困窮生活を強いられます。1952年、中学を卒業すると、歌手を目指して新橋のダンスホール「フロリダ」で無給ながら歌手活動を開始します。
その年5月に、日劇ミュージックホールのレビュー「サンマー・スキャンダル」で煙草売りの少女役に合格し、7月にはプロ歌手として初舞台を踏みます。同年秋には日劇「秋のおどり」に出演した他、各地で実演、進駐軍めぐりなどを行います。
1953年4月には、ビクターから「想い出のワルツ」でレコードデビューを果たし、これが大ヒットとなり、「世紀に一人のシンデレラ」とまで呼ばれました。続いて「青いカナリヤ」「オウ・マイ・パパ」「はるかなる山の呼び声」「マンボ・イタリアノ」「チャチャチャは素晴らしい」などもヒットさせ絶大な人気歌手となります。
同時代の人気歌手だった江利チエミ・美空ひばりと共に「三人娘」と称され、1955年に三人が主演した東宝映画「ジャンケン娘」は空前の大ヒットを記録します。更に「ロマンス娘」「大当り三色娘」「三人よれば」とシリーズ化され、いずれも大ヒットしました。
1961年、アメリカ人大学生のジャック・セラーと電撃結婚し、朝比奈マリアをもうけるも、1966年には離婚しています。
|